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『あちら』側の技術者や『あちら』側を理解している技術者に『こちら』側で遭遇できるか

各所で話題になっている梅田望夫氏の『ウェブ進化論』を読んで感じたことをいくつか書こうと思う。
実際のところこの手の話はブログ等で非常に盛り上がっており、大筋において同感だ。Webアプリケーションの開発に携わっている筆者もひしひしと感じていたものの、うまく説明できずにいたインターネットの将来像を、『ウェブ進化論』は見事に言い表している。だた、前半貫かれていた客観性が、後半の『はてな』の話で客観性を欠けてしまったと思う。最後まで客観性を貫いていればよかったのにと考えてしまう。もちろん『はてな』はWeb2.0企業であることは間違いないと思うが、これを貫くことで『人月の神話』のように更に(国内では)長い間読まれる本になったのではないかと考えてしまう。
『あちら』側の技術者はどこにいるのか
ブログ界隈には『あちら』側で働く技術者だけでなく、『あちら』側に憧れている技術者や『あちら』側を理解している技術者が大勢いるが、ここではまとめて『あちら』側の技術者と表現することにする。『あちら』側で働く技術者の『こちら』側には『あちら』側で働く技術者は大勢いるであろう。では、『あちら』側を理解している技術者の周辺には、存在しているのだろうか。筆者が思うことは、『あちら』側を理解している技術者の『こちら』側には、『あちら』側の技術者はほとんど存在していおらず、ある種の疎外感を感じているのではないかといくこと。『あちら』側を理解してもらおうと『ウェブ進化論』を勧めたところで、そもそも『あちら』側の存在に気づいていないことが多いため、まさに暖簾に腕押し、糠に釘である。ますます疎外感を強くしてしまう。このような事態に対応する術は、筆者が考える限り勉強会等に自主的に参加することのみであるが、首都圏ではともかくそれ以外では不可能に近い。関西圏在住である筆者は、勉強会を探してみたもののほとんど存在せず、社会人サークルのようなものばかりだ。Rubyの勉強会は存在するが、ターゲットが狭過ぎで、Webアプリケーションを包括するようなものは見つからない(存在するのであればぜひ教えてほしい)。関西圏でもこの有様である。他の場所では絶望的だろう。『あちら』側を目指す技術者が切磋琢磨する環境が、首都圏以外には存在しない状況は憂慮すべき問題なのではないかと思う。

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